吉田初三郎版「東京鳥瞰図」

これが皇居
鳥瞰図の神様・吉田初三郎の東京鳥瞰図を公開しておきましょう。
『吉田初三郎のパノラマ地図』(平凡社)によれば、東京全体を描いた鳥瞰図はこれが唯一だそうです。唯一ということで希少価値はあるんですが、東京駅や皇居は比較的丁寧に描かれているものの、あとはけっこう手を抜いている感じも否めません。
色もモノクロなのが痛いですな。この絵図は『少年倶楽部』16巻11号(1929年)の付録で、表には日本地図がカラーで印刷されていて、これはその裏面。せっかくの鳥瞰図を裏にするなよと言いたいですが、そもそも『少年倶楽部』の付録って豪華で有名だったんだから、裏もカラーにして欲しかった!
まぁ、いまさら文句を言ってもしょうがないですが。
ともかく鳥瞰図を見てみよう。『吉田初三郎のパノラマ地図』にも掲載されていないので、これが初公開です!

靖国神社ー東京駅ー日本橋ー上野ー隅田川
さて、吉田初三郎は明治17年(1884)に京都で生まれ、京都三越の友禅染図案部で働いていました。21歳のとき日露戦争が起こり、輜重兵(輸送兵)として徴兵されます。
その後、一人で東京に来て、浅草の絵看板などを手がけていましたが、どうも初三郎自身、あんまり東京のことは好きじゃなかったような気もします。
やっぱり旅を演出する絵師としては、帝都東京は食指が動かなかったのかも知れませんね。

台湾ー朝鮮ー名古屋ー渋谷

こっちは樺太ー北海道ー銚子ー浅草

これが全体図
制作:2004年3月22日
